なろう発、アニメ化もした『本好きの下剋上』の魅力とは
『本好きの下剋上』ってめっちゃ人気な作品ですよね。
現代を生きていた日本人女子大学生が、魔法が存在するファンタジー世界に転生し生きていく500万文字以上の大作です!
著者の方がなろうの紹介部分に書かれていますが、序盤の主人公の性格が悪いということで、それを乗り越えて読めるかどうかが、ハマるかハマれないかの違いのようです。
こちらの紹介記事では、ネタバレありで小説を紹介していくので予めご了承ください。
ネタバレ嫌だな、と思われる方は結論だけ読んでいただければと思います。
作者:香月 美夜様
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著者 香月 美夜様ってどんな人?
香月 美夜(かづき みや)様は、なろうで短編を除くと本好きシリーズのみを手掛けられている著者様です。
本好きの下剋上執筆以降は、小説執筆に関する講師も務めたことがあるそうです。
現在、本編の本好きの下剋上は完結しておりますが、続編として『ハンネローレの貴族院五年生』が描かれています。(2023年現在)
2013年からWEB連載を開始されており、現在はTOブックス様にて書籍化や漫画化、アニメも第三期まで放映され高い人気を誇っています。
本好きの下剋上のストーリーの見どころは?
現代を生きていた頃から本の虫だった主人公、本須 麗乃(もとす うらの)。彼女は大学卒業直後に亡くなってしまう。
転生したのは、識字率が低く貴族にしか本を読む機会がないような世界の、平民の兵士の娘。
彼女は本がないことに耐えられず、なければ作ればいいの精神で本づくりを始めます。
思うように進まないことも多く、また主人公がこの世界にはまだ存在しえない手法や商品を開発していくことから、彼女を取り巻く環境がどんどん変化していきます。
その中で、彼女はただひたすらに本のためにと走り進んでいく物語になっていて、第一部の兵士の娘から、第二部 神殿の巫女見習いと彼女の異名というか、二つ名がどんどん変化していきます。
アニメは、U-NXETやABEMAなど、色んなところで見ることが出来ます。
個人的におすすめしたいのは、第四部の貴族院の自称図書委員。
貴族院の学校に通い始め、周囲の環境が大きく変化し、登場人物も一気に増えていきます。
ハリーポッターと似ている、という方もいますが、私は『小公女セーラ』に似てるなぁなんて思いながら楽しく読ませていただきました。
ちなみに、小公女セーラはこんな感じのお話です↓
(本好きの下剋上とは全く関係のないお話であり、私が勝手にイメージとして似てると思っているだけの作品です)
『本好きの下剋上』ってどんなキャラクターがいるの?
主要人物の中でも、今回は特に女性と男性に分けてご紹介を。
読んでいて抱いた個人的なイメージですので、他の読者様とはイメージが異なる場合もあります。
女性
・マイン(アニメ声優:井口裕香様)
最初はやっぱり主人公でしょう!
天然ちゃんな部分もあり、行動力はダントツの主人公は、本が関わると猪突猛進で進んでいく強者です。
・トゥーリ(アニメ声優:中島愛様)
主人公の姉で、主人公曰く「うちのトゥーリはマジ天使」という、この世界ではいい女の条件とされる裁縫上手な女の子。
序盤は特に主人公に振り回されることも多いです。
本編に描かれてはいませんが、私の中ではトゥーリは努力の天才だと思ってます。
後に主人公の義妹になる、淡い金髪に藍色の瞳と愛らしい要素満点の女の子。
兄や主人公のやらかしや失態をフォローできる、本当に良くできる子。
彼女がいなければ兄弟仲はもっと複雑になっていそうだと思うぐらい、いなくてはならない存在。
・アンゲリカ(ドラマCD声優:本渡楓様)
主人公の護衛騎士を務める脳筋美少女。
魔剣シュティンルークを扱い、主人公を脅かすものを容赦しない。
残念な部分がよく描かれるが、他領からとか凄く人気があったのでは?と思わずにはいられない。
クラッセンブルクの領主候補生。
公平で優しく、貴族のお手本のような美人さんのイメージ。
ラストに向けての彼女の描かれ方に不満はあれど、エグランティーヌが幸せになれるなら良い、と思うぐらい何故か好きな女の子。
男性
・フェルディナンド(アニメ声優:速水奨様)
主人公が勤めていた神殿の神官長。しかしてその実態は、領主候補生!
アニメを最初に見たからか、年齢が二十代と聞いて驚愕。
声優さんや描かれ方など、著者も苦労していたからと老けた印象で描いていたようですが、それにしては実年齢が若い。という印象。
主人公と言い合っている時が、一番彼が輝いていると思ってます。
・ルッツ(アニメ声優:田村睦心様)
序盤から最後まで主人公に振り回される男の子。
それと同時に、ずっと良い子だったのが印象的です。
きっと彼に色々教えてくれた両親や師匠が良かったんだろうなと思ってしまう。
・ヴィルフリート(ドラマCD声優:寺崎裕香様)
よくいそうな威張った悪ガキの第一印象から、不憫なほど悪いことが起こりやすくもある領主候補生。
描かれ方次第で、彼の立場や境遇はどうにでもなったのではないだろうか。
彼もまた、良くも悪くも主人公に振り回される男の子です。
・レスティラウト(ドラマCD声優:内田雄馬様)
ダンケルフェルガーの領主候補生。
貴族らしいやんちゃっぷりがあって、めっちゃ筋肉質なムキムキ男を想像していたら、漫画で想像以上のイケメンに描かれていて驚いた。
割と俺様気質だけど、面倒見も良さそうなので後に苦労性にもなりそうな気配がある。
・ダームエル(アニメ声優:梅原裕一郎様)
下級騎士で、色々あって主人公の護衛を務める。
主人公により苦境と成長を味わい続ける男。
器用貧乏なおかげで得もするし、損もしてる両極端を全て堪能させられている感がある。
個人的には、一番万能で努力家でカッコいい!
それぞれ声優さんは、ドラマCDによって異なったり、アニメとドラマCDとで声優さんが異なる場合もあるそうです。
結局どんなストーリーなの?
簡単にいうと、主人公が現代を生きていた頃に得た知識を駆使して、様々な困難に立ち向かい、試練を乗り越えていきます。
主人公が本は貴族以外読めない世界に、誰でも本が読めるような世界にするために邁進していく話は、一緒に読んでいるうちにこのユルゲンシュミットという異世界を存分に楽しめるストーリーになっています。
私の評価と感想
ざっくりとした感想としては、ストーリーは好きじゃないけど、世界観や設定は好き。と思いました。
第一部から第二部については、アニメで拝見した作品です。
正直、主人公の我儘で傲慢な性格が耐えられず、序盤のストーリーはほとんど飛ばしてます。
第二部の神殿の巫女見習いになってからは、主人公が自分の行動を顧みて色々と変化していくのかな、と思ったら別に主人公の性格は変わりませんでした。
家族をあれだけ自分の良いように利用し続け、神殿やら貴族問題が出て来たら「家に帰りたい」、「家族に会いたい」と駄々をこねる。
アニメだったから描写が足りていないのか、自分が飛ばした中に表現があったかは分かりませんが、主人公は元々就職が決まっていた大学生で、ほぼ社会人ってことですよね?
その主人公が子どもの身体に転生して、って考えるとどうしても中身は大人だという認識なので、我儘っぷりや駄々をこねる姿に違和感しかない。
中身も子どもと同化してる、と考えたとしても本を含む現代の知識は脳に残っているわけですから、知識はあるけど性格は子どもってのは、どうしても自分の脳内で受け入れられない。
とは思いながらも、飛ばしていたからかあっという間にアニメの第三シーズンまで見終わりました。
特にそんな続きも気にならないし、とそのまま放置していたのですが、評価欄のコメントにて”貴族院に入ってからが本番”というのを読み、じゃあ!と第三部からはなろうで読み始めました。
なんやかんやで全部読み終えた時に思ったのは、なんでフェルディナンドにした?ってことです。
アニメ、なろうのどちらも見ましたが、主人公が転生後の家族に対して考えていたことって、家族愛とは私には思えなかったので、そこを彼が評価していることに違和感を感じました。
主人公は現代の家族に対して申し訳ない、とかそういう罪悪感を感じていたことは理解しましたが、転生後の家族に対しては上から目線だったというか、上手く利用してるなという印象の方が強かったので、読み終えた読了感は個人的にはイマイチ。。。
と、何だかあまり良くないことを書き連ねてしまいましたが、平民や貴族の違いの描き方や、魔法という概念の設定、他の領地との関連性や根本的な世界観の設定や、貴族院のことも含め、よくここまで丁寧に考えられるな、というぐらい世界観が考えられていると思います。
私は世界観やストーリーが面白いのが特に好きなので、本好きの下剋上の世界観はとても考えられていて素敵な作品です。
関連作品について
本好きの下剋上と同じ著者様が書いている、なろうでの他のものは下記の通り。
特にハンネローレの貴族院五年生は、本好きの下剋上の本編終了後のお話になっているので、本編を読み終わってから読むことをおすすめします。
SS置き場については、本編中の主人公以外の視点のお話が多いので、個人的にはこちらも本編をある程度は読んでからの方が良いのではないかと思います。
本好きの下剋上を読み終えて、なんか似たような読み応えのある作品ないかな?とお探しの方は、私としては下記作品もおすすめです。
・転生令嬢は精霊に愛されて最強です……だけど普通に恋したい!
転生して赤子からスタートした異世界生活で、主人公は精霊という存在を知る。精霊を育てながら家族やシスコンの兄たちから溺愛されながらも、この新しい世界で現代の知識を活かして主人公が好き放題するお話です。
本好きの下剋上と似たような平民や貴族という身分のある世界で、主人公がチート。さらに現代の知識を活かして主人公が利益を得ていく辺りが似ていると思います。
主人公が強いので、どんな危険があっても大丈夫だという安心感をもって読める作品です。
紹介記事は、現在鋭意執筆中。
・北政所様の御化粧係〜戦国の世だって美容オタクは趣味に生きたいのです〜
歴史もののテレビを見ていた大人の女性主人公が、ある日目覚めたらその歴史ものの少女になっていた。少女になってしまった主人公は元来美容オタクで、戦国時代のまだ美容に関しては未発展と言ってもいいような時代に我慢できなくなった主人公は、周囲の手助けを得て、美容品を作り出すことを決意する。
著者様が、相当歴史を調べ尽くして書いていると分かる細々とした描写が素晴らしい作品です。異世界ではなく日本の歴史ものですが、現代知識を活かして主人公が御化粧係として歩んでいきます。しかし、それによって色んな難題が発生し、主人公が四苦八苦する中で頑張るお話です。
しっかりとした世界観やキャラ設定が、ちょっと本好きの下剋上にも通ずるところがあるような気がします。
異世界と歴史ものと世界観が全く違うので、そこは全然似ていませんが、個人的イチオシ作品です。
強いて言うなら、まだ完結していないので続きが気になるところが難点です。
紹介記事は、現在鋭意執筆中。
おすすめの本好きの下剋上に似た作品二つですが、どちらも漫画化している作品ですので、文章を読むのがしんどいという方は、漫画で試し読みしてみるのもおすすめですよ。
無料で漫画を読めるピッコマなども人気ですが、個人的にはあんな少量では読んだ気がしないので、電子書籍ストアで無料で試し読みできる時に読む方がたくさん読めて好きです。
私は主にBookLiveで読んでいますが、2023年10月現在、北政所様の御化粧係の単話版が一話無料で読めるようです。
無料じゃないけど、転生令嬢の方もあるので。
まだBookLive未登録の方は、下記招待コードを入力すると30日間、招待した会員の本の購入額20%分のブックライブポイントで貰えるし、新規登録で半額クーポンなどの配布もあるので良かったらどぞ。
コード:53321731
もちろん、それ以外にも色んな電子書籍ストアがあるので、自分が使っているところで購入するのも良いと思います。
使い慣れているところで買う方が買いやすいし。
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結論
ということで、色々と書きましたが『本好きの下剋上』は私は好きではありませんが、主人公の性格を許容できる方にはおすすめできるファンタジーな世界観を思い切り楽しむことができる優れた作品です。
書籍として、小説や漫画がありますが第一部から五部までと話が長いという理由からそれぞれの部ごとに書籍化されています。
そのため、初めて読む方とアニメを見た後の続きを見たい方とでどの部から読むべきか異なります。
- 初めて読む方
→第一部から - アニメを見た後の続きから読みたい方
→シーズン3まで全て見た場合は、第三部から
ここからは、蛇足です。
個人的コスパの良いおすすめの読み方としては、アニメでシーズン3まで全て見てから、小説や漫画で読む方法です。
時期によりますが、ABEMAは無料会員でも本好きの下剋上を見られる場合があります。
他の動画配信サービスだと、dアニメストア、アニメ放題が安くておすすめです。
動画配信サービス | 月額 | サービス |
ABEMA | 通常会員:月額0円 プレミアム:月額960円 |
新規会員でプレミアム登録をすると、二週間無料! |
dアニメストア | 月額550円 | 初めての方は初月無料でおためし可能! ※アプリから入会する場合は、入会日から14日間無料になるのでアプリからじゃない方が良いかも。 |
アニメ放題 | 月額440円 | 新規登録だと、一ヶ月無料トライアルできる! |
新規登録であれば、どれでも無料で見られますが新規じゃなければアニメ放題が今のところ最安値です。
初めての方は初月無料のアニメ見放題サイト! | dアニメストア
上記以外でも、自分が登録している動画配信サービスがあればそちらで見て、続きはなろうで読めば0円で本好きの下剋上の世界を思いっきり楽しめるのでオススメ。
素晴らしい世界観をアニメでも漫画でも、文章でも自分の好きな方法で楽しめるので、気になる方はぜひ『本好きの下剋上』を読んでみてくださいね。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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参考資料サイト様